24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47

24年春夏ラインナップ
新作パンツ編【服の向こう側】vol.47

スーツ、ジャケットを中心としたドレスクロージング全般を扱うRING JACKETのofficial movie channel。
高品質なメンズクロージングの紹介を中心に様々な情報を発信していく。

2024年春夏商品が店頭に並び始めたので、少し早いですが春夏商品のラインナップを紹介させて頂きます。今回は、made in JapanのRING JACKET パンツ編。スーツ、ジャケットだけではなく、パンツも非常に凝った商品ラインナップとなっています。是非ご覧くださいませ。

RING JACKETのパンツについて

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47

検索エンジンでは出てこない物作りの裏側や服が店頭に並ぶまでのバックストーリーを中心に届ける服の向こう側。今回も服の向こう側を届けしたいと思います。ご紹介させていただくのは2024年春夏の商品。

スーツジャケットもろもろ入ってきているので紹介させていただきたいと思うんですけど、今回はスーツジャケットではなくてパンツの紹介をさせていただきたいと思います。

以前の動画でパンツの紹介をさせていただいて、リングヂャケットっていう名前もリングヂャケットって付いている通りスーツとかジャケットってイメージを持たれてる方も多いんですけど、当然スーツの組下のパンツも長年ずっと作り続けてきたので非常にこだわった、良いパンツ専属メーカーにも負けないような、またそういったメーカーが使わないような上質な素材作り、そういったものを展開してるとお話をさせていただいて非常に反響というかやっぱりリングヂャケットのパンツっていいねって言っていただける事も多かったので今回の春夏もずらっとたくさん入ってきたのでこの辺りを中心にご紹介させていただければなと思います。

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47

作りやディテールについて

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では早速パンツの方を紹介させていただきたいなと思います。以前リングヂャケットトラウザースの紹介させていただいた動画でいくつかこだわりのポイントっていうのをご紹介させていただいたんですが、もう1度完結にお伝えしたいなと思います。もちろんこのシルエット、こちらもリングヂャケットならではの立体的な体のラインに沿うようなシルエットで仕上げているので、当然パンツも立体感のある仕上がり、リングヂャケットのジャケットに合うようなシルエットって言うのを追求しています。

特徴としては表面ではわからないような、裏側の仕様もとてもこだわっているんですが、特徴で言うとタック入りのマーベルト、腰裏の部分にもタックが付いているのですが、着用した時に微妙にアジャストするので履き心地が良くて腰回りに一緒にフィットするというディテールになります。

実はパンツ専業メーカーでもこの部分がタックがないものだったりとかもう少し簡素化したものが多いです。

腰裏のマーベルトと言われてる部分は付属として扱われるので付属品としてまとめて作るケースが多いです、なので出来上がってるものをそのまま付けるだけのとこも実は多かったりします。リングヂャケットとしては裏側のマーベルトもオリジナルで指定した形で作り上げていってるのでリングヂャケットのこだわりとかリングヂャケットのパンツに合うような仕様で細かなパーツの部分もこだわりを持って制作しております。

あとはヒップの縫い代、ここが通常のパンツだと2〜3cm程、ワンサイズ分くらいアジャスト出来るかどうかぐらいしかないんですがリングヂャケットのトラウザースの特徴としては幅広い方に対応できるようにしていて、ビスポークのスーツとかジャケットみたいに幅広くアジャストできるよう、縫代を多めに取っているのが特徴の1つです。

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47
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他にもたくさんこだわってる部分があるんですが話し出すと切りがないので、簡単な説明にしといて、あとご説明したいのがポケット玉縁の部分です。ここがすごく細く、エレガントな仕様になっているのが特徴です。

このすごく細い玉縁ポケットの仕様が、実は出来ないと言われる工場も多くて、形が決まった一定の機械があってそれで作るケースも多いので大体のパンツはヒップの面構え、表情は同じような感じになりがちですが細い玉縁を採用する事でとてもエレガントに見える仕様になっています。

ここまで細い玉縁ポケットを実現している所って実はかなり少ないんです。本当はビスポークオーダーならではのディテールの1つなんですけど、これをプレタで実現させるという所もリングヂャケットのこだわりというか昔ながらの良いパンツに見られるディテールを取り入れてやっていってるのが1つの特徴になります。

1 プリーツパンツ

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では続きましてモデルの説明をさせていただきたいなと思います。リングヂャケットが長年展開してる定番的なモデルでこちらがS-172というモデルです。フロントの部分にプリーツが1つ入ってる形になります。

とても綺麗なシルエットで、太くもなく細くもなく、もう7〜8年前ですかね。ノープリーツのパンツが全盛だった時にそこからノープリーツのシルエットを保ちながらプリーツ入りになってきて本当に20年ぐらい前とかだとプリーツ入りのパンツってゆったりダボっとした感じのシルエットが多かったんですけど、そういったシルエットではなくてスマートなシルエットながらプリーツ入りになることによって多少腰回りのゆとり感がありながらスマートなすっきりしたシルエットになっているいうのが特徴になります。

素材としてはこちらがウールトロと言われている物で、トロピカルウール、平織りの春夏素材として有名な物なんですけど、そちらをやっぱりリングヂャケットで展開するのは夢のある素材というか本当にこう上質な良い原料を使ったウールを平織りで仕上げていってるのでタッチが抜群に柔らかく尚且つ通気性がすごくいいです。

あとこの色目、後で生地のアップを見ていただくと分かるかなと思うんですが非常に良い色に仕上がってます。少しグレイッシュなブラウンでオーソドックスなブラウンだともう少しベタっとなってしまう、ウールパンツ、ウールトロピカルの素材が多いんですけどこのタッチもさることながら、この色目、これがいいですね。

あとこのグレーの濃淡、こちらも同様のモデルで展開していってるんですけどこちらも同様に、普通のグレーといえばグレーなんですがよく見てもらうと、この色目、しなやかなタッチ、あの本当にいい素材だなと感じていただけるような素材をチョイスして展開しています。

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2プリーツ サイドアジャスターパンツ

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はい、では次のモデルを紹介させていただきたいなと思います。こちら、これもね以前の動画でご紹介させていただいてるんですけど、こちらもリングヂャケットの定番と言ってもいいかなと思うんですけどS-178っていうモデル。

先ほどのモデルがワンプリーツだったのに対してこちらが2プリーツで、先ほどのモデルがベルトループが6本付いていたのに対してベルトレスでサイドアジャスターの仕様になっててループが1本だけフロントについています。持ち出しって言われてる帯のフロント部分が少し長めになっていてこの持ち出し部分のみループに通して着用いただける特徴的なディテールになります。

これがデザインとして特徴がすごい強いて部分もあるんですけど、実はクラシックなパンツに見られる仕様の一つです。

こういうサイドアジャスターのタイプで持ち出しが長いこういうタイプのパンツはアバンギャルドなデザインというよりかは本来はクラシックなディテールの1つで後に利便性を追求する形で先ほどのベルトループが付いたものが多くなってきたので、本来こちらの方がよりクラシックな度合が強いパンツになります。結構ベルトループが付いているパンツで慣れてる方がベルトループがないと、カジュアルっぽく見えるとか、抵抗を感じるって方も多かったんですが実はこちらの方がクラシックな仕様として採用される事が多いディテールになります。ベルトなしでこちらでもクラシックなトラウザーとしてもお召しいただけるものになります。

単純に春夏になると上着を脱ぐ機会も多くなってくるのでそういった時にこう腰回りのディテールが持ち出しが長くてサイドアジャスターになってるタイプになるとワンポイントになるというか、着こなしのアクセントになってくるので非常に使えるパンツというか最初リングヂャケットとしてもこの最初、展開し出した頃は賛否というかお客さんにも色んな好みがあったんですけども、最近は本当に特に大好評というかここ数シーズン人気のシリーズとして定着化してるシリーズなります。

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47
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続きまして、こちらの素材なんですけど先ほどと比べて遠目で見ていただいても表情が違うのが分かりますでしょうか?アップで見るとより違うんですけど、目が少し荒いというか、ざらっとした肌触りになっています。先ほどのS-172のワンプーリツパンツの時にお伝した素材はウールトロピカル、平織りの上質でしなやかな素材で、触ったタッチもトロっとするというか柔らかタッチだったのに対してこちらの方がもう少しザクザクとした織り感でより通気性が良くてシワになりにくい、そういった素材になります。

いわゆるシワになりにくい素材で連想されるのがイギリスのフレスコ素材だったり太番手の強撚糸等がシワになりにくい生地としてよく知られてるんですけど、実はこちら、イタリアで織られた生地なんですけど、実はイタリアでも織り物の産地として有名なビエラっていう地域、あとイギリスだとハダースフィールドあと日本だと尾州て言われてる地がウールの世界3大産地って言われてるんですけど、その原料になる羊毛自体はオーストラリアの方だったりするのですが、オーストラリアのウールはどちらかと柔らかいウールです、それに対して英国ウールだともう少しざらっとした硬いウールが多いんですけど、実はイタリアでも羊毛が取れる地域があって先ほど申し上げたビエラていうウールの織り物産地があるんですが、そこの山の方で飼育されてる羊から採取した原料を使って仕上げていってます。

何が違うかというと一般的にイタリアの生地は、しなやかで柔らかくてあと色の表現、イタリアならではの色彩感覚というか綺麗な色目が多いのが特徴です。先ほどのトロピカルウールのパンツもそうなんですが絶妙なグレイッシュな色具合いとか色彩の表現をするのが上手いんですけど、それに対してしてイギリスの生地っていうのは相対的に分かりやすく表現するとイギリスの方がよりこうハリコシがあってしっかりした生地、シワになりにくい生地、その分イタリアと比べると色の表現が少しストレートというか、繊細な色と言うよりか分かりやすい、ドンとした感じが多いです。

そういった部分がイタリアの生地、イギリスの生地の大まかな特徴になるんですが、実はこちら、色の表現がイタリア生地ならではの奥行き感のある綺麗なグレーなのに対して、この触ったタッチ、こちらはイギリスの生地みたいなハリコシのある感じになってるのがこれが最大の特徴ですね。

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47
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とてもシワになりにくい、ハリ感のあるシャリッとしたタッチながら、色彩の表現がすごくいいんです。というのも実はこちらの生地、ウール100%ではなくてシルクが10%入ってるのでウールならではのこの太番手のウール、しかもビエラウールを使っていきながらハリコシのある素材ながらもそこにシルクを巻きつけていってるのでシルクならではの輝きというか光沢がありながらいわゆるシルク、薄くてテロテロとしたってイメージがあるんですけど、そういったシルク使いではなくて太番手の羊毛を糸の強度を増すためにウールにシルクを巻き付けてウールの強度を出すために使っていってるって部分もあります。

ですので普通のいわゆるフレスコだったりとかポーラって言われてるような組織に近いんですけど触ったタッチはシャリっとしながらも柔らかさを感じたり、見た目にも粗野な感じになりすぎない光沢がうっすらある、非常にいい素材かなと思います。このシリーズでチャコールグレー、ミディアムグレーそしてライトグレーと展開していてます。

高温多湿な日本の気候にはもちろんいいですし、あとトラベルパンツとして出張とか旅行とかの機会が多い方にもすごく良いパンツかなと思います。

グルカパンツ

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では後1本、違うモデルのパンツをご紹介させていただきます。こちらがいわゆるグルカパンツと言われてるディテールのパンツです。非常にかっこいいディテールに仕上がってるかなと思います。

グルカパンツは元々ミリタリー由来のディテールで両方側にストラップが出てる形でサイドで縛って止めるようなディテールになるんですけど、先ほどS-178のモデルも腰回りに表情が出るので春夏にジャケットの上着を脱いだ際に腰回りのディテールとしてすごくいいとお伝えさせていただいたんですけどよりデザイン性というか腰回りの表情が出るような形になるんで本当に春夏のシーズンにシャツ1枚とかセーター1枚でパンツっていうスタイルでも物足りなさがない感じになるのでとても良い雰囲気に仕上がってるかなと思います。

本来のミリタリーグルカパンツになるとシルエットが太いパンツだったりとか素材がゴワゴワで硬いものが多いんですけど、リングヂャケットのグルカパンツは腰回りに少しだけゆりがありながら裾にかけてテーパードしてる綺麗なシルエットでリングヂャケットのテーラードジャケットに合わせれるよう、スマートな感じというかすっきりお召しいただきながらでも腰回りに特徴があるのでジャケットを脱いだ際も様になるなパンツになっています。

実はこのリングヂャケットグルカパンツ、昔から結構作っていってるんですよね。あの私もこないだ家のクローゼット開けて見てみるとこのリングヂャケット製グルカパンツだけでも7〜8本、ショーツも含めて持ってるんですけどそれぐらい長年作り続けてきたので、実はここ最近トレンドとしてグルカパンツ作ってるブランドメーカーもあるんですけどトレンドっていうとは関係なく、グルカパンツのディテールを長年作り続けてきたので、ドレスパンツのような凝ったディテールとシルエットがありながらこだわったグルカのディテールを取り入れていってるので非常に履いていただいた感じとディテールも含めてすごくいいかなと思います。

こういう腰回りの帯の部分もいわゆるAMFステッチ、ハンド風のステッチで仕上げていたり、後ろポケットの玉縁もですね、先ほどご紹介させていただいた通り非常に細い、本当に昔のビスポークで見られたようなディテールを取り入れながら仕上げていってるので本当に意外とここまで完成度の高いグルカパンツってありそうでないんじゃないかなと思います。

24年春夏ラインナップ 新作パンツ編【服の向こう側】vol.47
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であとやっぱりリングヂャケットといえばRINGJACKET with a Dreamていうねブランドテーマ掲げている通りこう夢のある商品、夢のある素材っていうのも1つ特徴かなと思います。

実はただのコットンではなくてコットンにカシミヤをブレンドした非常に滑らかなタッチでしかも表面が微妙にピーチ加工で仕上げていってるんで触ったタッチが普通のコットンとかカシミヤがちょっとブレンドしてるってのももちろんあるんですけど、独特の仕上げを施していってるので表面感の表情がちょっとピーチっぽい、ウブ毛がある感じで立っていってるんで非常に触ったタッチもいいですし見た目的にも普通のベージュのコットンパンツとはちょっと違うと、一味も二味も違うって素材になってます。

あとこちらもグルカパンツなんですけど素材がウールシルクリネン、リネンの節感、そこにシルクの表情、そこにウールもブレンドしていってるのでこれも非常にいいですね。グレイッシュなブラウンにウールシルクリネン。

あと、こちらが逆にウール100%なんですけどちょっとざっくりとした風合いになっていますね、こちらもシワになりにくくてハリコシのあるウールで仕上げていってるのでこういうグルカパンツっていうとどちらかというとミリタリー由来という部分もあってチノクロスみたいな素材だったりとか割とこう製品洗いしたハードなものが多いんですけど、ドレッシーな顔付きのこういうグルカパンツってのも展開しています。
非常に表情もあっていいかなと思うので、ベーシックなウールパンツだったりとかドレスパンツ、「もうたくさん持ってるよ」って方にはこういったパンツも試していただいてもいいかなと思います。リングヂャケットのグルカパンツ、テーラードジャケットとの相性もいいので是非お試しいただければなと思います。

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